おしらせ


2018/01/19

オールドレンズ専用のフィルムカメラ

おすすめのフィルムカメラをご紹介します
もちろんオールドレンズ専用機です
MINOLTA X-700 and YASHICA FX-3 Super 2000
昨年あたりから日本の10代~20代の若者の間でフィルムカメラが流行していることを知りました。インスタグラムが火付け役になっているそうで、知人が企画しているフィルム散歩会には男女を問わず多くの若者が集まります。しかも、参加者らは古くて安いマニュアルフォーカスカメラにオールドレンズをつけて使っているのです。最近はいろいろなコミュニティで「オールドレンズ用におすすめのフィルムカメラはありますか?」と尋ねられる機会も増えてきました。そこで、おすすめのカメラを2台ご紹介しますが、1台目はミノルタのX-700です。まずは、どんなカメラなのか写真でご覧ください。

MINOLTA X-700: 1981-1999年製造, MINOLTA SRマウント(フランジバック43.5mm < M42, EXAKTA, etc...) (GOOD!) ,  最高シャッタースピード 1/1000 (tough! 残念), 露出計: TTL開放中央重点測光/瞬間絞り込み測光, ミラーアップ方式:スイングバック(Great!), 明るさとピントの合わせ安さを両立させたアキュートマットスクリーンを採用(Great!), ファインダー視野率95%(GOOD!), ファインダー倍率0.9(GOOD!), フォーカッシングスクリーン: スプリットマイクロプリズム(中央)アキュートマット(周辺) (GOOD!),  重量 505g, カラーバリエーションはブラックおよびブラック/シルバーのツートン


一眼レフカメラの中ではフランジバックが比較的短いため、アダプターを使えばM42マウント、エキザクタマウント、デッケルマウントなどのユニバーサルマウントに対応でき、オールドレンズの選択肢が豊富にあります。中古市場では5000円以内で手に入るリーズナブルな価格帯にありますが、侮ってはいけません。このカメラには他にはないユニークな特徴が備わっており、私が手元に残した一眼レフカメラの中では最も使い出のある一台になっています。
まず、何と言っても重要な特徴は、ミラーアップの方式がスイングバックになっている点です。これは、ミラーが後退しながらはね上がるという仕組みです。シャッターを切る際にミラーがレンズの後玉に引っかかるトラブル(ミラー干渉)を未然に防ぐことができます。大方の一眼レフカメラはシャッターをきるとミラーが単純にはね上がるクイックリターン方式を採用しているのに対し、スイングバック方式はごく限られた高級機のみに採用されました。後玉が飛び出したレンズでも、このカメラなら使用できたという報告例が相次いでおり、後玉の飛び出し具合が特に著しいキルフィット製レンズでも使用できました。このカメラなら、数多くのオールドレンズが問題なく使用できます。そして、X-700のもう一つの特徴はピントの合わせやすさを極限まで高めた非常に明るく見やすいファインダーです。ここにはミノルタが独自開発したアキューマットスクリーンが使われており、これが実に素晴らしい。アキューマットスクリーンはあのハッセルブラッドにも採用されました。ピントの合わせすさでX-700の右にでるフィルムカメラは無いと言ってもよいでしょう。スクリーンの中央部はスプリットマイクロプリズムになっており、厳密なピント合わせを行う際に重宝します。また、ファインダー倍率が約0.9、視野率が約95%と高いのも魅力です。残念なのは最高シャッタースピードが1/1000までとごく平凡な点と、カメラの心臓部が電子式なので、半永久的に使える機械式とは異なり、いずれ寿命がくる点ですが、その分を差し引いても十分に魅力のあるカメラです。

詳しい事情はわかりませんが、m42-minoltaアダプターには無限遠のフォーカスを拾えない製品がかなりの割合で流通しています。記載文にハッキリと無限が出ないと書いてありますので、入手時には注意してください。無限遠のフォーカスが拾えることを保証している製品もありますので、探してみるとよいでしょう。

Minolta X-700 + Kilfit Tele-Kilar 105mm F4

続く2台目は、コシナがOEM生産しヤシカブランドで1993年に発売されたYASHICA FX-3 Super 2000です。シンプルな操作系と軽くて小さなボディ、壊れにくい構造が特徴で、中古市場では5000円以内で手に入ります。このカメラはヤシカブランドの国内最終モデルですが、なんとZeissとの提携により実現したコンタックス・ヤシカマウントが採用されており、名玉の宝庫、ヤシコンのカールツァイスレンズ群が使用できます。また、アダプターを使い数あるM42レンズ群を使用することもできます。ヤシカ・コンタックスマウントはフランジバックがM42マウントより極僅かに長いので、M42レンズが使用できるのは意外と思われる方も多いでしょう。無限のフォーカスを拾えるよう、アダプターの側でマウントを僅かに沈胴させているのです。

YASHICA FX-3 Super 2000: 1993発売, C/Y(コンタックス/ヤシカ)マウント:フランジバック45.5mm,  最高シャッタースピード 1/2000 , 露出計: 中央部重点 平均測光, ミラーアップ方式:クリックリターン, ファインダー視野率92%(GOOD!), ファインダー倍率0.91(GOOD!), フォーカッシングスクリーン: スプリットマイクロプリズム(中央),  重量 445g(Good!), カラーバリエーションはブラックおよび北米向け輸出モデルのみに供給されたブラック/シルバーのツートン

カメラの機能としての特徴は、露出計を除くカメラの心臓部が機械式のため、オーバーホールさえ続ければ半永久的に使用できる点、そして、最高シャッタースピードが1/2000と機械式にしては高速な点でしょう。X-700が弱点としていた箇所が見事に補完されています。外観はプラスティック感が漂っていますが、アルミダイキャストボディを採用しており、見かけによらず頑丈なつくりです。ファインダーの明るさはごく平凡でX-700には及ばないものの、ファインダー倍率0.91、視野率92%は立派なスペックです。スクリーン中央にはスプリットマイクロプリズムがついており、厳密なピント合わせを行う際に重宝します。

YASHICA Fx-3 super 2000 + Carl Zeiss Contarex Planar 85mm F2

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